
よう!お前ら!
ビットコイン大好きなラ₿ットだ!
BitMEXは指値注文・成行注文以外にも豊富な注文方法が用意されています。
また、テイカー・メイカーの概念がある為、注文方法によって手数料に違いがあります。
今回はBitMEXの注文方法や使い方についてご紹介します。
BitMEXの7つの注文・決済方法と6つのオプションを使いこなそう
取引手数料(テイカー・メイカー)について
まず最初に取引手数料についてご紹介します。BitMEXを利用する上で取引手数料は非常に重要です。
BitMEXではどのような注文方法でも取引手数料としてテイカー手数料とメイカー手数料のいずれかが発生いたします。
メイカーとテイカーについて詳しくご説明します。
メイカー手数料とテイカー手数料
下記がメイカー手数料とテイカー手数料の一覧です。
通貨の名前 | メイカー手数料 | テイカー手数料 |
ビットコイン(BTC, XBT) | -0.0250% | 0.0750% |
イーサリアム(ETH) | -0.0250% | 0.0750% |
Bitcoin Cash(BCH) | -0.0500% | 0.2500% |
EOS(EOS) | -0.0500% | 0.2500% |
カルダノ(ADA) | -0.0500% | 0.2500% |
トロン(TRX) | -0.0500% | 0.2500% |
ライトコイン(LTC) | -0.0500% | 0.2500% |
リップル(XRP) | -0.0500% | 0.2500% |
BitMEXではマイナス手数料を採用しています。
具体的にはBitMEXの取引ではメイカーになると取引手数料分を受け取ることが出来ます。
もし1BTCが100万円の時に、1BTCの注文をメイカーで出すと、250円分のBTCが受け取れます。
BitMEXを利用する時は出来る限りメイカーで注文を出すとオトクです。

BitMEXではメイカーで注文するのが基本だ!
さて、トレードの初心者の方は『メイカーとテイカーって何?』と疑問に持つと思います。
メイカーとは簡単に言いますと板にない価格での指値注文のほとんどがメイカーになります。
テイカーとは成行注文などすぐにポジションを持てる注文がテイカーとなります。
具体的な例を紹介します。
買い(ロング)の場合のテイカー・メイカー
上記はBitMEXの注文板(オーダーブック)です。
買いの場合は下部(黒枠)の価格帯が全てメイカーになり、上部(赤枠)の価格帯がテイカーになります。
指値注文で価格を『10187.5』とすればメイカーになります。『10188』と入力するとテイカーになります。
売り(ショート)の場合のメイカー・テイカー
売りの場合は上部(黒枠)の表示の価格帯が全てメイカーになり、下部(赤枠)の価格帯が全てテイカーになります。
指値注文で価格を『10281.5』とすればメイカーになります。『10281』と入力するとテイカーになります。
手数料について詳しく知りたい人は『BitMEXの無期限・先物・アップサイド・ダウンサイド契約と手数料を理解しよう』でBitMEXの先物契約や手数料関係をまとめましたのでぜひご覧下さい。

7つの注文・決済方法と6つのオプション
BitMEXには7つの注文・決済方法と6つのオプション機能があります。
指値注文(Limit Order)
成行注文(Market Order)
ストップ指値注文(Stop Limit)
ストップ成行注文(Stop Market)
トレイリングストップ(Trailing Stop)
利食い指値注文(Take Profit Limit)
利食い成行注文(Take Profit Market)
Post-Only
注文の有効期限 (GTC/IOC/FOK)
アイスバーグ注文(非表示, Hidden)
減少限定(Reduce-Only)
トリガ(Trigger)
トリガ時に決済(Close on Trigger)
最初に7つの注文・決済方法についてご紹介します。
指値注文(Limit Order)
指値注文(さしねちゅうもん)とは、取引を行う数量と自分の希望の取引価格を決めて発注し、あとは約定を待つだけでよい注文方法です。
BitMEXではメイカー注文を出すために指値注文を使うことが多いので一番利用する注文方法になります。

約定するまでじっと待つのが指値注文だ!
指値注文はどういう場合に使うの?
BitMEXではメイカー注文でポジションを持つと手数料を受け取ることができるマイナス手数料を採用しています。
そのため、指値注文はBitMEXを利用する上で最も使う注文方法です。
日常的に利用する注文方法なのでドンドン使っていきましょう。
指値注文のメリット・デメリット
取引手数料を受け取れる
自分で希望する価格を選べる
約定するまでに時間が掛かる
希望する価格帯に達しない場合がある
指値注文のメリットは取引手数料を受け取ることができる点です。
BitMEXでは買いと売りの板を厚くすることを目的にメイカー注文はマイナス手数料を採用しています。
また、希望する価格を自分で決めれるのでチャートを分析しながら『この価格帯で買おう』と決めてから注文できます。
すぐに約定しないデメリットはありますが、取引手数料を貰えるのでオトクな注文方法です。
成行注文との違い
指値注文は希望する価格帯を決めて注文を出すため、希望する価格帯に達しない場合は約定しません。
成行注文は希望する数量を決めると約定する価格帯から希望数量に達するまで購入するので約定がしやすい特徴があります。
一方で成行注文は予想を超える価格帯で約定してしまう場合があります。
また、BitMEXの成行注文は取引手数料がやや高いことにも注意しましょう。
指値注文の使い方
1. 指値をクリック
2. 取引したい数量を入力
3. 希望する価格を入力
4. 買い/ロングまたは売り/ショートをクリック

上記の画像だと数量は100(0.01BTC相当)、指値は9565.5USDで指値注文をします。
指値注文を使った実際の取引

ある日のビットコインのチャート(1時間足)
上記はある日のビットコインのチャート(1時間足)です。
あなたはビットコインを買いポジションで入りたいと考え9,590USDあたりで買い、10,400USDで売りたいとします。
数量:100
参入価格:9,590USD
出口価格:10,400USD
注文方法:指値注文
この場合は下記のように指値注文を使います。
注意点として、買いと売りの注文は同時に出しても良いですが、買いが約定した後に売り注文を出した方がいいです。
もし9,590の買いが約定せずに10,400の売りが約定すると買いポジションではなく売りポジションから参加することになります。
成行注文(Market Order)
成行注文(なりゆきちゅうもん)とは、取引を行う数量を決めて、注文板(オーダーブック)から最も成立しやすい価格帯から順番に決めた数量に達するまで取引を行います。
最初に取引する数量のみ決めておけばよく、さらに即座に注文が成立します。
成行注文はどういう場合に使うの?
BitMEXでは成行注文は積極的に使うべき注文方法ではありません。
成行注文を使う例としては相場が急変動を起こした場合の損切りりなどに使います。

成行はどうしても約定する必要がある場合に使うんだ!
成行注文のメリット・デメリット
即座に約定される
予想を超える価格帯で約定する場合がある
取引手数料が掛かる
成行注文は即座に約定するのが最大のメリットになります。
ただし、注文板にある数量よりも大きな数量の成行注文を出すと予想を超える価格帯で約定します。
また、BitMEXの場合だと成行注文はテイカー手数料が発生するので取引手数料を支払う必要があります。
成行注文はどうしても使う必要がある時など限定的な使い方をしましょう。
指値注文との違い
成行注文は相場の突然な急騰・急落などで損切りりが発生した場合などの予期せぬ出来事のタイミングで使うことがあります。
BitMEXでは取引手数料の関係から日常的に使うことが少ないのが成行注文になります。
使い分けとしては…
相場が安定している時 → 指値注文
相場が不安定・急変動をしている時 → 成行注文
予期せぬ出来事で相場が急変動をしている時、指値注文を出しても希望する価格帯に達しない場合があります。
このような場合だと何度も指値注文を修正して注文を出す場合もあるので成行注文を使います。
成行注文
1. 成行をクリック
2. 取引したい数量を入力
3. 成行買いまたは成行売りをクリック

上記の画像だと、買いは9571.5USD、売りは9571から数量100に達するまで成行注文で取引を行います。
成行注文のため、テイカー手数料が発生するので注意しましょう。
成行注文を使った実際の取引

ある日のビットコインのチャート(1時間足)
上記はある日のビットコインのチャート(1時間足)です。
あなたはビットコインを11,300USDで買い、11,800で売りたいと考えています。
しかし、11,300USDで買ったものの、あまり上昇せずに下落が始まった場面です。
11,200USDまで下落したのであなたは損切りをしようと考えます。
数量:100
参入価格:11,300USD
出口価格:11,800USD
注文方法:成行注文
損切り価格:11,200USD~
この場合は下記のように成行注文を使います。
上記の画像のように成行注文をすることで現在のポジションを解消できます。
ストップ指値注文(Stop Limit)
ストップ指値注文は相場が不利に動くと予想してあらかじめ決めた価格で損切りする場合に使います。
ストップ指値注文ははじめにストップ価格というものを設定しておきます。
買いポジションの損切りの場合にはストップ価格まで下落した時に指値注文を出します。
売りポジションの損切りの場合にはストップ価格まで上昇した時に指値注文を出します。
この注文方法を使うことで、自分の損失を最小限に抑えることができるという利点があります。
ストップ指値注文のメリット・デメリット
損失などのリスクをコントロールできる
指値なので注文が通らない場合もある
ストップ指値注文はある価格(ストップ価格)に達した時、自分が希望する価格で指値注文を出します。
相場が自分の予想した方向へ行かない時、相場の急変動時などをあらかじめリスクとして考えておきストップ指値注文を使うのが一般的です。
そのため、リスクを自分でコントロールすることができ、指値なので希望する価格帯での損切りができるのがメリットです。
一方で指値注文を出せても約定しない場合があります。
つまり損切りができない場合もあるので、ストップ指値注文は慣れないうちは使わないほうがいいです。

損切りはストップ成行注文がオススメだ!
慣れるまでストップ指値注文は我慢
ストップ成行注文との違い
ストップ指値注文と同様にストップ成行注文も万が一に備えたリスクコントロール用の注文方法です。
只、ストップ価格に達した場合にストップ成行注文では成行注文の特徴を持ち合わせているので即座に約定します。
ストップ指値注文はストップ価格に達した場合に自分の希望する価格で指値注文を出します。
指値注文なので希望する価格で約定しない場合は損失が拡大します。
その為、ストップ指値注文を利用するのはやや慣れが必要と言えます。
ストップ指値注文
1. ストップ指値をクリック
2. 取引したい数量を入力
3. 希望する価格を入力
4. ストップ価格を設定
5. 買ストップまたは売ストップをクリック
上記の画像は売りポジションの損切り(=買ストップ)を想定した例です。
ストップ価格である12000USDまで相場が上昇した時に10180USDの指値注文を出します。
ストップ指値注文を使った実際の取引

ある日のビットコインのチャート(1時間足)
上記はある日のビットコインのチャート(1時間足)です。
あなたはビットコインを10,020USDで買い、10,500で売りたいと考えています。
しかし、11,400USDあたりまでは上昇するものの、そこから下落が始まりました。
『9,900USDを割り込むなら損切りしよう』と考え、ストップ指値注文を使うことを考えました。
数量:100
参入価格:10,020USD
出口価格:10,500USD
注文方法:ストップ指値注文
ストップ価格:9,900USD
指値:9,950USD
この場合は下記のようにストップ指値注文を使います。
上記の画像のようにストップ指値注文を出すと9,900USDまで下落した時に9,950USDの指値注文を出します。
もし9,900USDから下落が続いた場合は9,950USDの指値注文は約定しません。
9,900USDまで下落した時に即座に損切りをしたい場合はストップ成行注文を使いましょう。
よくある質問:さきほどのストップ指値注文の指値を9,800や9,850にできますか?
できます。さきほどの画像の指値(9,950USD)を9,800USDや9850USDに変更は可能です。
但し、その場合はストップ価格を下回った価格の指値注文なので即座に約定する可能性があります。
つまり指値注文ではなく成行注文と同じように機能するので、結果としてはストップ成行注文を使った時と同じ結果となります。
ストップ成行注文(Stop Market)
ストップ成行注文とは、ストップ指値注文同様に相場が不利に動くと予想して決めた価格に達した時に損切りをします。
ストップ指値注文と同じくはじめにストップ価格というものを設定しておきます。
買いポジションの損切りの場合にはストップ価格まで下落したタイミングで成行注文を出します。
売りポジションの損切りの場合にはストップ価格まで上昇したタイミングで成行注文を出します。
この注文方法を使うことで、自分の損失を最小限に抑えることができるという利点があります。
ストップ成行注文のメリット・デメリット
損失を迅速に対処できる
成行注文なので損失が予想を超える場合がある
ストップ成行注文はストップ価格に達した時に成行注文を出すので即座に約定します。
損失を迅速に対処できるのがメリットになります。
デメリットとして、成行注文なので希望する数量を約定させる為に損失が予想を超える場合があります。
ストップ成行注文は損切りりをする上で最もシンプルな注文方法ですが、BitMEXでは成行注文の取引手数料が高いので、損失 + 取引手数料が発生することを忘れないでおきましょう。

ストップ成行はストップ指値より使いやすいぞ!
ただ、取引手数料は掛かるから注意しろ!
ストップ指値注文との違い
ストップ指値注文はストップ価格に達した時に指値注文を行い、限定された損失価格によるリスクコントロールができます。
事前に損失額をある程度計算できる点からストップ指値注文は優秀です。しかし、指値注文なので約定せずに損失が拡大する場合があります。
ストップ成行注文はストップ価格に達した時に成行注文を出すので、即座に損失の対処ができます。
『この価格まで来たら損切りだな』と決めてしまえばあとは特に何も考えずとも損切りができます。
ストップ指値価格は慣れが必要なのでBitMEXに慣れるまでストップ成行注文を使いましょう。
ストップ成行注文
1. ストップ成行をクリック
2. 取引したい数量を入力
3. ストップ価格を設定
4. 買ストップまたは売ストップをクリック
上記の画像は買いポジションの損切り(=売ストップ)を想定しています。
ストップ価格は9565USDに設定してあり、9565USDまで下落すると数量100で成行注文を行います。
成行注文なので9565USDに達した時点で即座に約定することができます。
ストップ成行注文を使った実際の取引

ある日のビットコインのチャート(1時間足)
上記はある日のビットコインのチャート(1時間足)です。
※意図的に指値ストップ注文と同じチャートにしました。
あなたはビットコインを10,020USDで買い、10,500で売りたいと考えています。
しかし、11,400USDあたりまでは上昇するものの、そこから下落が始まりました。
『9,900USDを割り込むなら損切りしよう』と考え、ストップ成行注文を使うことを考えました。
数量:100
参入価格:10,020USD
出口価格:10,500USD
注文方法:ストップ成行注文
ストップ価格:9,900USD
この場合は下記のようにストップ成行注文を使います。
上記の画像のようにストップ成行注文を使うことで9,900USDを割り込むと成行注文を行います。
ストップ指値注文と違い、9,900USDを割り込んだタイミングで即座に現在のポジションの売却が開始されます。
トレイリングストップ(Trailing Stop)
トレイリングストップ注文とは、トレイル値というものを設定しておき、価格の変動に合わせてストップ価格も変動し、ストップ価格を超えた場合に成行注文を行う注文方法です。
トレイルは「追跡する」と言う意味で、相場の動きに応じて損切り・利確の二つの要素を兼ね備えており、注文を出した後に相場が良ければ利確、注文を出した後に相場が悪くなれば損切りとなります。
トレイリングストップはどういう場合に使うの?
トレイリングストップは相場の状況によって約定する価格を変更する特殊な注文方法です。
高値・安値に合わせて自動修正する機能を持っており、ポジションを解消するタイミングを相場に合わせてくれます。
例えば、10,000USDでビットコインを買ったとします。
トレイル値を300USDと設定してトレイリングストップ注文を出します。
その後は300USDに達する下落をすることなく10,500USDまで達したとします。
そして、300USD下落して10,200USDに達するとトレイル値の300USDに達するので成行注文を出します。
もし注文を出した後に9700USDに達した場合もトレイル値300USDに達するので成行注文を出します。
このように直近の価格に合わせてどこで利確したり損切りしたりすることが出来る便利な注文方法です。
注意点としては成行注文になるので取引手数料が掛かります。

覚えればかなり便利だぞ!
トレイリングストップのメリット・デメリット
相場の状況に合わせた柔軟な対応をしてくれる
相場の一瞬の動きに弱い
トレイリングストップは相場の状況に合わせて利益を拡大させた後に利確をしてくれたり、損失を最小限に抑えてくれたりします。
ある意味で万能な注文方法ですが、ストップ注文の一つなので本当は損切りとして使う場合が多いです。
トレイリングストップのデメリットとして、相場の一瞬の動きに弱いです。
例えば一瞬だけ下落方向に大幅に動いた後にすぐに価格が戻ったとします。
トレイル値を超えた下落だった場合はすぐに損切りが行われます。
また、一瞬だけ上昇した後に下落した場合でもトレイル値を超えた下落のタイミングですぐに利確が行われます。
一瞬の動きに対してトレイル値が大きすぎと損失額は増えますし、小さすぎると相場の動きに小まめに反応してしまいます。
このように使いこなすには慣れが必要であり、一瞬の動きに弱いと言う自動売買特有の欠点があります。
ストップ指値注文・ストップ成行注文との違い
ストップ指値注文とストップ成行注文はストップ価格を決めた場合、その価格に達するまで何か行動は起こしません。
トレイリングストップは相場の状況に合わせてストップ価格を自動的に変更しており、直近の価格よりトレイル値まで動くと即座に成行注文を行います。
ストップ指値注文やストップ成行注文はストップ価格が固定化された決済方法なのに対して、トレイリングストップはストップ価格が変動する決済価格と言えます。
ストップ指値注文・ストップ成行注文はボックス相場やある一方の方向に動いている時に『この価格まで下がったら損切り』と決める必要がありますが、決めた価格に到達するまで損切りは行われません。
ボックス相場でもある一方の方向に動く相場でも使えるのがストップ指値注文・ストップ成行注文です。
一方でトレイリングストップではある一定の方向に動いている場合のみ得意です。一方方向で動いている相場がどこかのタイミングで転換する時に損切り・利確をします。
ヨコヨコで動くボックス相場では利益が少なく、相場の一瞬の動きに弱いのがトレイリングストップです。
トレイリングストップ
1. トレイリングストップをクリック
2. 取引したい数量を入力
3. 希望するトレイル値を入力
4. 買ストップまたは売ストップをクリック
上記の画像だとトレイル値は50に設定してあります。
トレイル値はプラスの値を入力すると買ストップとして、マイナスの値を入力すると場合は売ストップとして機能します。
今回の場合はトレイル値は50なので、ショートのポジションの損切り・利確として機能します。
BTCの価格が9677USDだとすると、9727USDで数量100の成行注文を行います。
もし価格が下げ続けており、BTCの価格が9000USDまで下がっているとします。
その場合は9050USDに達した場合に数量100の成行注文を行います。
トレイリングストップを使った実際の取引

ある日のビットコインのチャート(1時間足)
上記はある日のビットコインのチャート(1時間足)です。
あなたはビットコインを10,070USDで買い、10,500で売りたいと考えています。
しかし、10,450USDあたりまでは上昇するものの、そこから下落が始まりました。
『ある程度の利益を残して売却をしよう』と考え、直近から200USD下がったら売却することにしました。
直近から200USD下がるのを監視しながら指値を出そうか考えますが、何度もチャートを確認するのが面倒です。
自動的な売却をしたいと考えトレイリングストップを使うことにしました。
数量:100
参入価格:10,070USD
出口価格:10,500USD
注文方法:トレイリングストップ
トレイル値:-200
この場合は下記のようにトレイリングストップを使います。
上記の画像のようにトレイリングストップを使うことで直近価格から200USD下がった場合に成行注文が行われます。
さきほどのチャートでは10,450USDが直近最高値でそこから200USD下がった10,250USDで成行注文が行われます。
トレイリングストップは損切りまたは利確どちらでも機能する注文方法です。
便利な機能ですがトレイリングストップは成行注文なので取引手数料が掛かります。
利食い指値注文(Take Profit Limit)
利食い指値注文とは、自分の利益を出すためのトリガ価格を設定しておき、買いポジションの利食いではトリガ価格まで上昇したとき、売りポジション利食いではトリガ価格まで下落したときに指値注文を行い利益を確定する注文方法です。
ストップ指値注文は損失を最小限に抑える為に使いますが、利食い指値注文は一定の利益を確保する為に使います。
利食い指値注文はどういう場合に使うの?
利食い指値注文・利食い成行注文どちらも利益を確定させるために使う注文方法です。
買いの利食い指値注文(=利食い売り)はトリガ価格まで上昇したタイミングで指値注文を出します。
売りの利食い指値注文(=利食い買い)も同様にトリガ価格まで下落したタイミングで指値注文を出します。
指値注文なので約定しない場合もあるので、ストップ指値注文と似ています。
トリガ価格で利益を確定させたい時は利食い成行注文または指値注文を使うのがオススメです。
利食い指値注文のメリット・デメリット
自分の決めた価格で利確ができる
トリガ価格に達しない場合は指値注文は行われない
利食い指値注文は自分の決めた価格で利確ができる点から、一定の方向に動くと予想しながら利益を確保したい場合に使います。
例えば買いポジションを持って、まだ上昇相場が続くと予想します。
上昇が続くことを前提にトリガ価格を設定して、トリガ価格より少し上の付近に指値注文を入れます。
予想通り上昇相場が続いてトリガ価格で指値注文が出て、問題なく指値注文も約定すれば利食い指値注文は無事使いこなせていると言えます。
利食い指値注文のデメリットはトリガ価格に達しない限りは指値注文は行われません。
トリガ価格の近くまでは来たもののそこから相場が転換してしまうと利確の為の指値注文は出せません。
利食い成行注文との違い
利食い成行注文はトリガ価格に達した時点で利確を行うので迅速な利益確定ができます。
利食い指値注文はトリガ価格より少し下がった・少し上がったタイミングで利確するので、トリガ価格で利確する利食い成行注文よりも少し利益が多いです。
利食い指値注文
1. 利食い(指値)をクリック
2. 取引したい数量を入力
3. 希望する価格を入力
4. トリガ価格を設定
5. 利食い買いまたは利食い売りをクリック
上記の画像は売りポジションの利確(=利食い買い)を想定しています。
トリガ価格である10540USDまで価格が下落した時に10530USDの指値注文を出します
利食い指値注文を使った実際の取引

ある日のビットコインのチャート(1時間足)
上記はある日のビットコインのチャート(1時間足)です。
あなたはビットコインを9,970USDで買い、10,500で売りたいと考えています。
その後、10,170USDを超えたあたりから勢いを増して上昇しはじめました。
『もっと上がるから売るのを一旦辞めよう』と考え10,680USDまで来たものの利確は諦めました。
勢いがなくなり始めた頃に『そろそろ利確を考えなくては』と思い始めます。
そして『ある程度の利益を残して売却をしよう』と考えます。
そこで、10,350USDにトリガ価格を置き、10,380USDで利食い指値注文を使うことにしました。
数量:100
参入価格:9,970USD
出口価格:10,500USD
※一時10,500USD以上に達するが出来高が大きいので様子見することにした
注文方法:利食い指値注文
トリガ価格:10,350USD
指値:10,380USD
この場合は下記のように利食い指値注文を使います。
上記の画像のように利食い指値注文を使うと10,350USDまで値段が上がったタイミングで10,380USDの指値注文を出します。
指値注文なので確実に利益を確定できる訳ではないので、迅速に利益を確定させたい場合は利食い成行注文を使いましょう。
よくある質問:さきほどの利食い指値注文の指値を10,320や10,300にできますか?
できます。さきほどの画像の指値(10,380USD)を10,320USDや10,300USDに変更は可能です。
但し、トリガ価格を下回った価格の指値注文なので即座に約定する可能性があります。
つまり指値注文ではなく成行注文と同じように機能するので、結果としては利食い成行注文を使った時と同じ結果となります。
利食い成行注文(Take Profit Market)
利食い成行注文とは、自分の利益を出すためのトリガ価格を設定しておき、買いポジションの利食いではトリガ価格まで上昇したとき、売りポジション利食いではトリガ価格まで下落したときに成行注文を行い迅速に利益を確定させる注文方法です。
ストップ成行注文との違いが、損を最小限に抑えるために使用するか、利益を出すために使用するかという点です。
利食い成行注文のメリット・デメリット
トリガ価格に達した時点で即座に利益を確定できる
トリガ価格に設定した指値注文のほうがBitMEXでは優れている
利食い成行注文のメリットはトリガ価格に達した時点で成行注文を出して即座に利益を確定できます。
デメリットとしてはトリガ価格を元に指値注文を出した場合、取引手数料はマイナス手数料になるので利食い成行注文より手数料分オトクになります。
『じゃあ利食い成行注文は使うことはないの?』っと思うかも知れませんが、使い機会はあります。
もし利食い成行注文のトリガ価格と同じ価格で指値注文を出した場合、一部の数量しか利益確定が出来ない場合があります。
トリガ価格の付近が運悪く天井や底値になってしまう場合、一部の数量のみしか約定しません。
利食い成行注文ではトリガ価格まで達してしまえば迅速に利益の確定を行うので、一部のみしか約定しないなどの状況にはなりません。このような場合に利食い成行注文は指値注文より有利になります。
利食い指値注文との違い
利食い成行注文はトリガ価格に達した時点で成行注文を出して即座に利益を確定させます。
利食い指値注文はトリガ価格に達した後に指値注文を出すので、利食い指値注文の方が利益確定に時間が掛かります。
あなたが『目標価格(トリガ価格)まで来たらすぐに利益は確定させたい!』と思えば利食い成行注文を使い、あなたが『目標価格(トリガ価格)付近まで来たら利益確定をして行きたい』と思えば利食い指値注文を使うと良いです。
この利益の確定についての判断は難しいです。
損切りの対処は早ければ早いほどに最小限の損失で済みます。一方で利益の確保は急ぐ必要はありません。
利益は伸ばせられるなら出来る限り伸ばしたほうがいいからです。
その為、相場の転換点が近いと感じる指標がない限りは様子見をしても良い時があります。
例えば、あなたは上昇相場の初期に運良く買いのポジションを持っていたとします。
相場の過熱感(出来高の増加など)はないものの、下値を切り上げて上昇しているような場合があるとします。
『勢いがついたらさらに上がりそうだな』と今後本格的な上昇相場が来ると感じられる場合、利益確定は急ぐ必要はありません。
逆にある程度高値圏まで来ている上昇相場の中で買いポジションを持っていたとします。相場の転換点となりそうな指標などもあり、あなたはポジションの判断に悩みがあったとします。
このような場合、積極的に様子見をする必要はないです。
利益確定を急いでも良いです。その後の下落相場のトレンドに乗ればいいと考えましょう。

勝ちやすい勝負で勝つんだ。
負けやすい勝負はすぐに逃げろ。
利食い成行注文
1. 利食い(成行)をクリック
2. 取引したい数量を入力
3. トリガ価格を設定
4. 利食い買いまたは利食い売りをクリック
上記の画像は買いの利食い(=利食い売り)を想定しています。
トリガ価格は9565USDに設定してあり、9565USDまで価格が上昇すると数量100の成行注文を行います。
利食い成行注文を使った実際の取引
上記はある日のビットコインのチャート(1時間足)です。
※意図的に利食い指値注文と同じチャートを使います。
あなたはビットコインを9,970USDで買い、10,500で売りたいと考えています。
その後、10,170USDを超えたあたりから勢いを増して上昇しはじめました。
『もっと上がるから売るのを一旦辞めよう』と考え10,680USDまで来たものの利確は諦めました。
勢いがなくなり始めた頃に『そろそろ利確を考えなくては』と思い始めます。
そして『ある程度の利益を残して売却をしよう』と考えます。
そこで、10,400USDにトリガ価格を置き利食い成行注文を使うことにしました。
数量:100
参入価格:9,970USD
出口価格:10,500USD
※一時10,500USD以上に達するが出来高が大きいので様子見することにした
注文方法:利食い成行注文
トリガ価格:10,400USD
この場合は下記のように利食い成行注文を使います。
上記の画像のように利食い成行注文を使うと、10,400USDに価格が上がったタイミングで数量100の成行注文を出します。
成行注文なので即座に約定します。
注文のキャンセル方法
『間違って注文をしてしまった!』『数量を間違えた!』なんてことは日常茶飯事ですよね。
そんな時でもBitMEXには注文をキャンセルする機能がありますので、焦らず以下でご説明する手順に沿って確実に注文のキャンセルを行うことが可能です。
1. BitMEXの『アクティブな注文』というタブをクリック
2. キャンセルしたい注文を見つける
3. キャンセルしたい注文の右端の『キャンセル』をクリック
以上の手順で注文のキャンセルは完了となります。
キャセルが完了すると以下のように通知が表示されます。
注文のオプション機能について
BitMEXには合計6つの注文のオプションがあります。
Post-Only
注文の有効期限 (GTC/IOC/FOK)
アイスバーグ注文(非表示, Hidden)
減少限定(Reduce-Only)
トリガ(Trigger)
トリガ時に決済(Close on Trigger)
注文のオプションを設定することで取引の幅を大きく変化させることができます。
6つの注文オプションの詳細をご紹介します。
Post-Only
指値注文, ストップ指値注文, 利食い指値注文
成行注文, ストップ成行注文
トレイリングストップ, 利食い成行注文
Post-Onlyは注文を全て指値注文に限定するオプションです。
指値注文に限定するのでテイカー手数料が発生する全ての注文をキャンセルします。
Post-Onlyにするとマイナス手数料であるメイカー手数料を必ず受け取れます。
注意点として成行注文は全て無効化されます。
成行注文を行う際にはPost-Onlyのチェックを外しましょう。
注文の有効期限
(GoodTillCancel(GTC)/ImmediateOrCancel(IOC)/FillOrKill(FOK))
指値注文, ストップ指値注文, 利食い指値注文
GoodTillCancel(GTC), ImmediateOrCancel(IOC), FillOrKill(FOK)を使うと指値注文の有効期限を決めることができます。
IOC:指値注文の一部が約定した場合、残りの注文を全てキャンセルする。
FOK:指値注文の全てが即座に約定しない場合、残りの注文を全てキャンセルする。
指値注文を出す時のほとんどはGoodTillCancelを使います。
基本的にデフォルト設定でもGoodTillCancelが設定されています。
例えば数量100の指値注文を出しており、40のみが即座に約定する場合だと数量100の指値注文は全てキャンセルになります。


俺はGTCを使うのがほとんどだ。
限定的な売買の時のみIOCを使うぜ。
アイスバーグ注文(非表示, Hidden)
指値注文, ストップ指値注文, 利食い指値注文
アイスバーグ注文(Hidden)は大量の数量を指値注文する際に小分けして注文を出す方法です。
氷山の一角のように一部の注文しか他のトレーダーに見えないため、大口の注文を目立たせたくない場合に有効な注文方法です。
大量の指値注文を出すと、市場に大きな影響を与える場合があります。
希望価格で大量の指値注文を出したくても数量が多いとなかなか約定しない場合がある時に有効な注文方法です。
なお、日本の仮想通貨取引所では金融商品取引法で注文を効果する必要があるので、アイスバーグ注文はBitMEXならではの注文方法です。

大口の投資家が使う注文方法だ。
俺は零細トレーダーだから使ったことはないぞ!
減少限定(Reduce-Only)
指値注文, ストップ指値注文, 利食い指値注文
減少限定(Reduce-Only)は現在保有しているポジションを減らす注文に限定するオプションです。
例えば現在100枚の買いポジションを持っているとします。
減少限定を有効にして120枚の売りを出した場合、100枚に下方修正またはキャンセルされます。
このように新しいポジションを増やす行為を無効化するのが減少限定のオプションになります。

減少限定は結構使う機会があるぞ!
便利だから覚えておいた方がいい!
トリガ(Trigger)
ストップ指値注文, ストップ成行注文,
トレイリングストップ, 利食い指値注文, 利食い成行注文
トリガ(Trigger)は基準価格を設定する注文方法において、自分で基準価格を設定可能にするオプションです。
インデックス(インデックス価格):BitMEXが参考にしているBitstamp/GDAX/Krakenの平均した価格
マーク(マーク価格):インデックス価格とFunding手数料を用いて計算される価格
直近価格はBitMEXで取引されている最新の取引価格を基準値とします。
インデックス価格はBitMEXが取引価格の指標として参考にしている取引所(Bitstamp/GDAX/Kraken)の平均価格を基準値とします。
なお、インデックス価格で参考にする取引所は何度か改定されています。
マーク価格はインデックス価格とFunding手数料などの加算して計算されている価格です。
ロスカットで参考にされる価格はこのマーク価格となります。
マーク価格はBitMEXで取引をする上で重要な価格になります。
トリガ時に決済(Close on Trigger)
ストップ指値注文, ストップ成行注文
トレイリングストップ, 利食い指値注文利食い成行注文, トレイリングストップ
トリガ時に決済(Close on Trigger)はストップ注文・利食い注文で有効なオプションです。
トリガ時に決済が有効化されていると、減少限定と同じく現在保有しているポジションを減らす注文に限定します。
デフォルトで有効化されており、無効化するとストップ注文・利食い注文で新規にポジションを持つことができます。
ストップ注文や利食い注文は現在保有しているポジションを減少させる注文です。
トリガ時に決済がデフォルトで有効化されていることからもわかる通り、このオプションを無効化しなくても大丈夫です。
まとめ
BitMEXの注文・決済方法とオプションをご紹介しました。
すべて使いこなすには時間が掛かりますので初心者トレーダーの方は…
1. 指値注文の売買を覚える
2. 損切りは指値注文かストップ成行注文で!
3. 慣れてきたらトレイリングストップを覚える
まずは指値注文で取引に慣れていきましょう。その後はひとつひとつ経験して覚えていきましょう。
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