
よう!お前ら!
ビットコイン大好きなラ₿ットだ!
MACD(マックディー)は2本の移動平均線を用いた相場の周期を予測するテクニカル分析です。
MACDは初心者でも使いやすく人気のあるテクニカル分析でビットコインの相場判断に使われることも多いです。
今回はBitMEX(ビットメックス)でMACDの使い方・設定・使いこなす上でのコツなどをご紹介します。
BitMEXでMACDとダイバージェンスを使いこなそう!
MACDとは
MACD(Moving Average Convergence Divergence)は1979年にアメリカのジェラルド・アペル氏によって考案されたテクニカル分析です。MACDは移動平均線を発展させたテクニカル分析であり、初心者からプロのトレーダーまで愛用しています。
MACDは日本語で『マックディー』と読み、日本訳は『移動平均収束拡散手法』と呼ばれています。
MACDでは短期の移動平均線と長期の移動平均線を使用することで、買いと売りを判断することができます。
具体的には、短期の移動平均線と長期の移動平均線の差から売買のタイミングを判断する指標となっています。
短期的な価格の移動と長期的な価格の移動の線が離れたりくっついたりする様子から相場がどのようなトレンドにあるのかを把握する事ができます。

俺はMACDとRSIをよく使う。
どちらもオススメの指標だ!
MACDはEMAが採用されている
MACDで使用される移動平均線は単純移動平均線(SMA)ではなく指数移動平均線(EMA)が採用されています。
EMAはSMAよりも直近の価格の比重をおき、過去になるほど比重を軽くしたものであり、SMAよりも変化が早く表れるという特徴があります。
具体的には、EMAでは直近の値を2倍にしたものであり、SMAよりも直近の値動きに強く反応します。
移動平均線についての詳細は今回ご紹介しませんが、ご興味のある方は『BitMEXで移動平均線(SMA, EMA)を使いこなすコツやグランビルの法則について解説!』にて詳しく解説しています。
BitMEXで移動平均線を使う方法、仮想通貨のトレードに合わせた移動平均線の設定方法などについて詳しく紹介していますのでぜひご覧下さい。

MACDの構成要素
MACDはシグナルとMACDとヒストグラムの3つから構成されています。
BitMEXでは赤い線をシグナル、青い線をMACD、赤い棒グラフのような表示をヒストグラムと呼んでいます。
シグナル・MACD・ヒストグラムの計算式は以下の式で表すことができます。
シグナル = MACDのSMAまたはEMA
MACD = 短期EMA – 長期EMA
ヒストグラム = MACD – シグナル
シグナルは相場を表すMACDから日々の平均値をとり、チャート上に表示しています。
シグナルは基本的にSMAを採用しますが、EMAを採用する例もあります。
MACDは短期EMAから長期EMAを引くことで短期相場と長期相場を比較しています。
相場が上昇トレンドの場合、 短期EMAの値が大きくなるためプラスになるというものです。
逆に相場が下降トレンドの場合は短期EMAの値が小さくなるためマイナスになるというものです。
ヒストグラムはMACDとシグナルがどのくらい離れているかを表す棒グラフとなっています。
線ではなく棒グラフで判断ができることから、ヒストグラムはトレンドの転換点を視覚的に理解しやすいです。

MACDが人気の理由は視覚的に理解しやすいからだ。
一度覚えてしまえば一生使えるぞ!
ヒストグラムの0ラインについて
ヒストグラムの上下が折り返す部分を0ラインと呼びます。
0ラインはヒストグラムが0ラインより上であれば上昇トレンド、0ラインよりも下なら下降トレンドというシンプルな売買シグナルになっています。
また、上下が切り替わったタイミングでシグナルとMACDもクロスするためにトレンドが転換することを示唆できます。
MACDのメリット・デメリット
買いと売りのタイミングが分かりやすい
ヨコヨコで動く相場(レンジ相場)に弱い
MACDはトレンドが発生している時に初心者でも分かりやすい買いと売りのタイミングを教えてくれます。
ヒストグラムなどを見ながらトレンドの転換を見分けたり、上昇トレンドや下降トレンド中にどこが買いと売りのポイントなのか把握しやすいです。
一方で上げ下げの幅が少ないヨコヨコの相場(レンジ相場)に弱いです。
方向性がわかりにくい相場では他のテクニカル分析と組み合わせて使いましょう。
BitMEXでのMACDの設定方法
チャート画面にMACDを表示させる手順をご紹介します。
なお、BitMEXのチャート画面はやや小さい為、チャートの画面のみを別ウィンドウで開くのがオススメです。
別ウィンドウでチャート画面のみ開いた方がローソク足なども見やすいので今回の説明では全部別ウィンドウで開いている状態でご説明をします。
1. 別ウィンドウ用のアイコンをクリック
2. インジケーターボタンをクリック
3. 検索欄に『MACD』と入力して『MACD』をクリック
1. 別ウィンドウ用のアイコンをクリック
2. インジケーターボタンをクリック
3. 検索欄に『MACD』と入力して『MACD』をクリック
MACDの設定・スタイルの変更
MACDのシグナルの期間を変更したり、シグナルやMACDのカラーリングは変更が可能です。
1. MACDをクリック
2. Formatをクリック
3. Inputsで設定を変更
4. Styleで線の太さを変更
1. MACDをクリック
2. Formatをクリック
3. Inputsで設定を変更
InputsではMACDの短期EMA(Fast Length)や長期EMA(Slow Length)の期間を変更することができます。
基本的にデフォルトで使うことが推奨されていますがお好みに合わせて調整しましょう。
4. Styleで線の太さを変更
Styleでは線の太さ(Line)やカラーリングなどを変更可能できます。
自身の好みに合わせましょう。
Histgram:ヒストグラム
MACD:MACDライン
Signal:シグナルライン
MACDの設定を保存
インジケーターの設定はBitMEXをログアウトすると初期設定に戻ってしまいます。
そのため、もしMACDの設定を次回以降も使いたい場合はFormatから『Save as default』をクリックします。
これでデフォルト設定を現在の設定に保存して次回以降も設定が維持されます。
MACDの削除
MACDを削除したい場合は、『MACD』をクリックして『Remove』を選択するとMACDは削除されます。
もし非表示にしたい場合は『Hide』を選択すると非表示設定になります。
MACDを使いこなす3つのポイント
MACDを使いこなすには3つのポイントがあります
ゴールデンクロス
デッドクロス
ダイバージェンス
MACDを使いこなすにはこの3つのポイントを覚えることでトレードの勝率が格段に良くなります。
各ポイントについてご説明します。
ゴールデンクロス
ゴールデンクロスは下降トレンドが上昇トレンドに転じるサイン(=買いサイン)のことを言います。
MACDでは下記の条件を満たすとゴールデンクロスとなります。
MACDがシグナルを下から上へ抜ける
0ラインより下で交差する
0ラインより上でゴールデンクロスすることもありますが、0ラインより下でMACDがシグナルを下から上へ抜けるタイミングがオススメの買いサインです。
なぜなら0ラインより下でMACDとシグナルが推移している場合、トレンドの方向性としては下落トレンドの継続を意味しています。
この0ラインより下でMACDがシグナルを下から上へ抜けることはトレンドの転換(=上昇トレンドの初動)を示唆しており、もしかすると今後大きな利益を手に入れるチャンスとなります。
ゴールデンクロスの実例として2019年7月~8月のビットコインのチャート(6時間足)をご紹介します。

2019年7月~8月 ビットコインのチャート(6時間足)
黒線がビットコインの価格(ライン)、青線がMACD、赤線がシグナルになります。
青丸は0ラインより下でMACDがシグナルを下から上に抜けたポイント(ゴールデンクロス)になります。
ゴールデンクロスしたポイント前後でビットコインはトレンドが転換していることがわかると思います。
このようにMACDのゴールデンクロスを活用することでトレードの勝率を上げることができます。
デッドクロス
デッドクロスは上昇トレンドが下落トレンドに転じるサイン(=売りサイン)のことを言います。
MACDでは下記の条件を満たすとデッドクロスとなります。
MACDがシグナルを上から下に抜ける
0ラインより上で交差する
0ラインより下でデッドクロスすることもありますが、0ラインより上でMACDがシグナルを上から下に抜けるタイミングがオススメの売りサインです。
なぜなら0ラインより上でMACDとシグナルが推移している場合、トレンドの方向性としては上昇トレンドの継続を意味しています。
この0ラインより上でMACDがシグナルを上から下に抜けることはトレンドの転換(=下落トレンドの初動)を示唆しており、もしかすると今後大きな利益を手に入れるチャンスとなります。
デッドクロスの実例として2017年6月~2018月5月のビットコインのチャート(日足)をご紹介します。

2017年6月~2018年5月 ビットコインのチャート(日足)
黒線がビットコインの価格(ライン)、青線がMACD、赤線がシグナルになります。
赤丸は0ラインより上でMACDがシグナルを上から下に抜けるポイント(デッドクロス)になります。
デッドクロスしたポイント前後でビットコインはトレンドが転換していることがわかると思います。
このチャートではMACDがデッドクロスしたのは2017年12月18日前後でビットコインが最高値を更新した数日後です。
デッドクロス以降に何度かビットコインの価格が反発をしていますが、トレンドの方向性としては下落トレンドの初動になります。
そして、デッドクロス後の12月下旬以降からビットコインは大きく価格が下落します。
このようにMACDのデッドクロスを活用することで、トレンドの転換を把握して大きな利益を生み出すチャンスを得られます。
ダイバージェンス
ダイバージェンスとは、価格とオシレーター系指標の値が逆行現象することを言います。
オシレーター系指標としてRSIやMACDなどがありますが、これらの指標が通常と異なる動きをする時のことをダイバージェンスと言います。
ダイバージェンスはトレンドの勢いが弱まっている事を示唆しており、今後のトレンドの方向性のヒントを教えています。
ゴールデンクロスやデッドクロスと違い、明白なサインとは限らない場合もありますが、ダイバージェンスを活用することでトレードの精度を上げることができます。
ダイバージェンスは買いサイン・売りサインの2つの種類があります。
買いサインは価格が下落しているのに指標の値が上昇している強気のダイバージェンスです。
売りサインは価格が上昇しているのに指標の値が下落している弱気のダイバージェンスです。
例えば、ビットコインとMACDのダイバージェンスは下記のようになります。
ビットコインが大きく下落してるのにMACDの値は上昇→強気のダイバージェンス
ビットコインが大きく上昇してるのにMACDの値は下落→弱気のダイバージェンス
ダイバージェンスはゴールデンクロスやデッドクロスに比べると理解するのが難しいのですが、大きなトレンドで活用できます。
ダイバージェンスが発生した場合、その後のシナリオは3つに分かれます
1. トレンドが弱くなり、トレンドの方向性が消える→レンジ相場
2. トレンドが弱くはなるが、トレンドは継続する
3. トレンドが転換する
ダイバージェンス後のシナリオは状況によって分かれるのですが、よくダイバージェンス=トレンドの転換と勘違いするトレーダーが多いです。
確かにダイバージェンスはトレンドの転換を示唆しているのですが、今回紹介したようにダイバージェンス後のシナリオは3つ考えられます。
つまり、『ダイバージェンスが発生したからトレンドが転換するぞ!』と言うのはやや早とちりであり、その後の相場の状況を見ながら判断する必要があります。
ダイバージェンス後にトレンドが継続する場合もありますし、トレンドの方向性が消えてレンジ相場になる場合もあります。
このようにシナリオが3つに分かれる関係からダイバージェンスだけでトレンドの方向性を掴むのは難しいと言われています。
他のインジケーターを使ったり、値動きを見ながら他に何か買いや売りのサインがないか確かめましょう。
なお、ダイバージェンスは毎日見れるような現象ではなく数週間や数ヶ月の中で稀に起こる現象になります。
ダイバージェンスをトレードで活用するタイミングは多くはありませんが、ダイバージェンスを目撃する機会があれば大きなトレードのチャンスです。

ダイバージェンスを理解できたら脱初心者だ!
経験を積んで見極めよう!
強気のダイバージェンス
強気のダイバージェンスは下降トレンドで発生する買いサインになります。
強気のダイバージェンスは価格が大きく下落しているのに指標の値が上昇している場合に発生します。
実例として2018年11月~2018年12月のビットコインの大幅下落で発生した強気のダイバージェンスをご紹介します。

2018年11月~2018年12月 ビットコインのチャート(6時間足)
黒線がビットコインの価格(ライン)、青線がMACD、赤線がシグナルになります。
青丸はゴールデンクロス、赤丸はゴールデンクロスした時のビットコインの価格になります。
青丸と赤丸の関係性を見てもらいたいのですが、ビットコインの価格は下落し続けていますがMACDとシグナルの値は上昇しています。
このように価格は下落、指標は上昇している状況を強気のダイバージェンスと言います。
弱気のダイバージェンス
弱気のダイバージェンスは上昇トレンドで発生する売りサインになります。
弱気のダイバージェンスは価格が大きく上昇しているのに指標の値が下落している場合に発生します。
実例として2017年12月にビットコインが最高値を更新した際に発生した弱気のダイバージェンスをご紹介します。

2017年12月~2018年1月 ビットコインのチャート(6時間足)
黒線がビットコインの価格(ライン)、青線がMACD、赤線がシグナルになります。
赤丸はデッドクロス、青丸はデッドクロスした時のビットコインの価格になります。
赤丸と青丸の関係性を見てもらいたいのですが、ビットコインの価格は上昇していますがMACDとシグナルの値は下落しています。
このように価格は上昇、指標は下落している状況を弱気のダイバージェンスと言います。
ダイバージェンスの活用方法について
MACDのダイバージェンスについてご紹介しましたが、トレードをはじめた頃だとダイバージェンスを理解できても中々トレードに活かすことが難しいです。
っと言うのもダイバージェンス後のシナリオは3パターンに分かれること、ダイバージェンスのサインが逆張りであることから活用しようとも機能しない場合もあります。
今回はダイバージェンスの成功例を紹介していますが、ダイバージェンスの失敗例もあります。
そのため、初心者の方でも使いやすいダイバージェンスの活用方法としては、ダイバージェンス発生は順張りでトレードをしていた時の利確サインだと考えて下さい。
ダイバージェンスが発生したと言うことはトレンドの勢いが弱まっているわけなので、順張りでポジションを持っていた場合であればポジションの伸びしろに限界が見えてきたと言うことです。
すぐに相場が展開するとは限りませんが、トレンドの方向性に限界が見えているのでポジションを減らして今後の相場について考える時間なのだと考えましょう。
他のテクニカル分析の活用もしよう!
この記事でMACDの使い方を覚えたら次のステップとして、BitMEXで使える他のテクニカル分析について学んで行きましょう。
BitMEXではMACD以外にも豊富にテクニカル分析が用意されています。
BitMEXで使えるテクニカル分析については『BitMEXでテクニカル分析を使ってみよう!』で詳しくご紹介しています。
代表的なテクニカル分析と使い方をご紹介していますのでぜひご参考にして下さい。

まとめ
今回はBitMEXでMACDを使う方法や設定方法をご紹介しました。
MACDは初心者のトレーダーでも扱いやすいテクニカル分析になります。
MACDの使いこなすコツを覚えてどんどん使い方に慣れていくことが上達のポイントです。
MACDを使いこなすには3つのポイントをおさえておきましょう。
BiMEXでのMACDの設定方法を覚える
MACDを構成するシグナル・MACDヒストグラムを理解する
ゴールデンクロス・デッドクロスを覚える
この3つを意識してMACDを活用して、慣れてきたらダイバージェンスの判断などをしていきましょう。
まずはトレードをしながらひとつひとつ経験して覚えていきましょう。
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